今回の台湾旅行では、
子ども達にどうしても
見せておきたい場所がありました。

それが
「飛虎将軍廟」です。

ここには
一人の日本軍人が祀られています。

杉浦茂峰少尉。

台湾の人々から
「飛虎将軍」と呼ばれ、
今も神として祀られているのです。

第二次世界大戦末期。

杉浦少尉の操縦する戦闘機が
台湾南部の集落上空で被弾しました。

パラシュートで脱出する前に
目の前に集落がある事に気づきました。
このまま墜落すれば
多くの民間人が巻き込まれる。

その瞬間、杉浦少尉は
脱出せずに機体の向きを変え、
集落を避けて墜落しました。

自分の命と引き換えに村を守ったのです。

その恩人を
台湾の人々は忘れませんでした。

「あの日本兵は
私たちを守ってくれた」

その思いは語り継がれ、
やがて神として祀られるようになりました。

飛虎将軍廟の入口には
こんな横断幕が掲げられていました。

「日本の皆さん
ようこそ参拝に来てくださいました」

台湾の人々は
ここが地元にとって
どれくらいの大切な場所であるかを
忘れていませんでした。

子ども達も
静かに説明を読んでいました。

私は多くを語りませんでした。
ただ一言だけ。

「こういう日本人がいたんだよ」

と。

そしてもう一つ、
今回の旅で
強く印象に残ったものがあります。

それが
台湾政府が全国民に配布している
「防災ブック」です。

タイトルは

「危機が来たとき」
台湾全民安全指引

その中には

避難方法
備蓄物資
通信手段
家族の集合場所
戦時の行動

などが具体的に書かれていました。

さらに

食料
ラジオ
懐中電灯
電池
医療用品

などを準備する
緊急避難バッグのリストまで
掲載されています。

この防災ブックは
アプリと連携されていて、
避難所などを正確に記してくれます。

そして冒頭には
大統領の言葉。

そこにはこう書かれていました。

「台湾は自由と民主を守る国である。
しかし中国の侵略という脅威が存在する。」

つまり台湾は
平和を願いながら
戦争の現実から目を逸らしていない。
ということです。

街は平和そのものです。
夜市には人が溢れ、
子ども達は笑い、
観光客で賑わう。

しかしその裏で、
国としての覚悟も
しっかり持っている。

私は思いました。
日本人は
この覚悟を持っているだろうか。

台湾の人々は
戦争を望んでいるわけではありません。
むしろ
誰よりも平和を願っています。

しかし同時に
守る覚悟も持っている。
それが台湾でした。

そして私は
飛虎将軍廟での出来事を思い出しました。

80年前、
この地を守ろうとした
一人の日本人がいた。
その行動を
台湾の人々は今も忘れていない。

そして今、
台湾の人々は
自分たちの国を
自分たちで守る覚悟を持っている。
歴史は、
確かにつながっています。

私はこれまで
知覧や護国神社を訪れながら
多くの英霊の話を
語り継いできました。

命をかけて
祖国を守ろうとした人々。
その思いを
次の世代に伝えることが
私の役目だと思っています。

しかし台湾で見た光景は
改めて教えてくれました。
その思いは
日本の中だけではなく
海の向こうでも
今も生き続けている
ということを。

杉浦少尉の行動は
80年経った今も
台湾の人々の心の中で
生きています。

今回の旅は
ただの家族旅行ではありませんでした。

歴史を知り
今を見て
未来を考える旅でした。

台湾、ありがとう。

そして
命を懸けて国と人を守った
先人たちに
心からの敬意を。

そして私は
子ども達の背中を見ながら思いました。

いつの時代も国を守るのは
特別な英雄ではありません。

家族を愛し
日常を生きる
普通の人なのです。

だからこそ
この平和な日常を
守る覚悟もまた
私たちの中にあるのだと思います。

台湾の空の下で
私は静かに手を合わせました。

そして
心の中でこう誓いました。
「次は、私たちの番だ」
と。

ー武田勝彦

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